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知らないと損をする⁉︎ダイエットに役立つ太る脂肪(白色脂肪細胞)と痩せる脂肪(褐色脂肪細胞・ベージュ細胞)の知識

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脂肪は、増えて太っていくだけじゃない!?

脂肪にはたくさん増えて(蓄える)私たちを困らせる脂肪と、実はエネルギーを消費(燃焼)して痩せる脂肪があるんです!それが褐色脂肪細胞です!

 

この記事では脂肪細胞と代謝の関係と、ダイエットに関する脂肪細胞の役割をお伝えさせて頂きます。


目次

1.脂肪細胞の種類

2.脂肪細胞の役割

3.ダイエットに役立つ脂肪細胞


 

1.脂肪細胞の種類

脂肪を細かく分けると3種類の脂肪細胞から成り、エネルギーを蓄える(太る)脂肪細胞と、エネルギーを消費する(脂肪燃焼)脂肪細胞の2種類、計3種類の細胞群で構成されています。

目次

エネルギーを蓄える脂肪細胞を「白色脂肪細胞(White Adipose Tissue, WAT) 」と呼び、この白色脂肪細胞が私たちの悩みの種となります。

エネルギーを消費する脂肪細胞を「褐色脂肪細胞 (Brown Adipose Tissue, BAT)」と呼び、細胞内にミトコンドリアが存在する為、褐色に見えます。そして、この褐色脂肪細胞が私たちのダイエットにとって、非常に重要な存在なのです。

あれ?エネルギーを消費してくれる脂肪細胞は2種類じゃなかった?と思われたあなた!鋭いです。

もう一種については、ダイエット(痩せる)をする上で重要なファクターとなるので、もう少し後でご説明させて頂きます。

大切な事は、脂肪には蓄える(太る)脂肪細胞と消費(燃焼)する脂肪細胞があるという事実です。

では白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞はどのような役割果たしているのでしょうか?

 

2.脂肪細胞の役割

白色脂肪細胞がエネルギーを蓄える=余って使いきれなかったエネルギーを蓄えて、貯蔵量の管理をする事が白色脂肪細胞の物理的な役割です。

また褐色脂肪細胞がエネルギーを消費する=体温を上昇させるために脂肪を燃やす事が褐色脂肪細胞の物理的な役割です。

ここからもう少し詳しく各脂肪の全体像を見てきましょう!

 

◊白色脂肪細胞(全体像)

・白色脂肪細胞の数→成人で約400億個

・エネルギー蓄積方法→白色脂肪細胞はエネルギーの貯蔵庫で、脂肪細胞の中に中性脂肪を蓄えるだけ溜め膨張していきます。これが太る(体の肥大化)という現象です。白色脂肪細胞は肥満の方で800億個程度まで数も増やすと京都大学の研究で発表されています。参照:京都大学大学院農学研究科の河田教授より

・白色脂肪細胞の寿命→細胞寿命は約10年と細胞組織の中では、かなり長寿な細胞です。

・脂肪細胞貯蔵庫の真意→余分に余ったエネルギーとは主に血中の糖の事です。使いきれなかった糖を放って置くことが、身体にとってリスクが高い(血液環境の悪化)ので肝臓が速やかに糖を回収します。回収された糖は脂肪という形で細胞内に貯蔵される事でリスクを回避しているのです。

・白色脂肪細胞の限界→脂肪細胞が中性脂肪を蓄える能力にも実は限界があります。限界を超えると皆様良くご存じな糖尿病になってしまうのです。※後に詳しく解説させて頂きます。

上記のリスクとは、血糖値が高い状態の事を言います。

血中に糖(エネルギー)が滞留し続けると糖が血管内のタンパク質と結合(糖化)し血管を傷つけボロボロになってしまったり、糖自体が細い血管(毛細血管)内で詰まってしまい、栄養や酸素の供給が途絶えてしまうので、余った糖は肝臓に一旦回収され中性脂肪に変換されてから、白色脂肪細胞内に貯蔵される事で身体を守っているのです。

そう、じつは白色脂肪細胞はとっても偉い頑張り屋さんな細胞なんです。

そんな頑張り屋さんな脂肪細胞も貯蔵の限界を迎えると糖尿病という形で身体にSOSを配信するのです。もう限界です!これ以上エネルギーを採らないで!みたいな感じだと私は考えています。

よく、お医者さんがメタボリックシンドロームとか肥満の事を疾患として説明しますよね。正にこれが肥満を放置していると生活習慣病(糖尿病・認知症・がん・血管障害等)になってしまうので痩せましょうと仰られるの真意とメカニズムなのです。

 

続いて褐色脂肪細胞の全体像を見て行きましょう。

 

♦褐色脂肪細胞(全体像)

・褐色脂肪細胞の数→正確な数は解りません、というのも褐色脂肪細胞は誕生と共に減少していくのです。細胞数のピークが乳児期でどんどん減り成人の頃には、ほとんどありません。女性は成人の頃で約半分(50~55%)に減り、50代を境にほぼ無くなります

褐色脂肪細胞の燃焼力→筋肉(骨格筋)でのエネルギー消費量の約70倍~100倍の燃焼力があります。

・褐色脂肪細胞の真意→体温を上げるの一言に尽きます。褐色脂肪細胞は乳児の時期に細胞数が最大になり、成人になるにつれ減少してしまいます。その理由は、生まれたばかりの乳児は身体の機能も未発達(生きる力が弱い・環境変化の対応力が低い)なので命を守るために体温調節機能に長けているためです。

・褐色脂肪細胞を活性化→褐色脂肪細胞の役割は体温を上げる(調整機能)事なので、逆に体温を下げる事で、褐色脂肪細胞は体温を上げようとするといわれています。

褐色脂肪細胞の活性化の仕組みは、冷刺激(冷やす)を与える事で交感神経が刺激され、アドレナリンが分泌されます。アドレナリンの分泌により褐色脂肪細胞存在するミトコンドリア内にUCP1(脱共役タンパク質Uncoupling Protein 1)が出現し、そのUCP1が脂肪を原料にして熱を発生させるので脂肪が燃焼されるという仕組みです。

例えるとUCP1が石油ストーブで、脂肪が灯油、アドレナリンがスイッチとなります。

とてもややこしいし、解りにくいですね。要するに冷やせば発熱(脂肪燃焼)するという事なので、具体的に実践するなら水泳が低温帯で運動もできるのでベストな方法です。

 

こんなに素晴らしいダイエットの味方なのに、褐色脂肪細胞の減少は、どうやら食い止める事ができないようですね・・・

ただ、褐色脂肪細胞は人によっては多く存在していたり、活動が活発な方もおられるようで、大食いタレントさんのギャル曽根さんの食前と食後でのサーモビジョンをTV放送で見た事があるのですが、食後すぐに褐色脂肪細胞が存在する部位(首周辺・肩甲骨周辺・脇の下・腎臓周辺)の首周辺と肩甲骨周辺が物凄く発熱していました。彼女があれだけ食べてスリムなのは褐色脂肪細胞の発熱量が多い(燃焼力が高い)からだと言われています。

ギャル曽根さんのような人もおられるのですが一般的に褐色脂肪細胞は、グラフの通り20代で約半分にまで減ってしまい代謝力が大幅にダウンしてしまうものなのです。この褐色脂肪細胞の減少にまつわる代謝の低下が、肥満・中年太りの一つの要因と考えられています。

ダイエットしたいのに、痩せたいのに、骨格筋の70~100倍の燃焼力がある、褐色脂肪細胞が減るなんて、酷な話ですよ・・・

でもまだ希望は捨てないで下さい🌸

最初の方に説明した脂肪を燃焼してくれる脂肪細胞にはもう一種類残っています!

その名はベージュ細胞という第三の脂肪細胞です。

ベージュ細胞は、ダイエット・減量にはとっても重要な「脂肪燃焼系脂肪細胞」ですので、ご説明させて頂きます。

 

3.ダイエットに役立つ脂肪細胞

ダイエットで役立つ脂肪細胞=発熱量(脂肪燃焼能力)が高い脂肪細胞。それがベージュ細胞です!

別名:褐色様白色脂肪細胞と呼ばれ、白色脂肪細胞なのに褐色脂肪細胞同様の脂肪燃焼能力がある細胞です。

ベージュ細胞には褐色と名が付く通り、細胞組織内にミトコンドリアが存在しています。

つまり、ベージュ細胞の脂肪燃焼方法は、褐色脂肪細胞の脂肪燃焼方法と同じなので燃焼能力も同等と言える訳です。

そしてベージュ細胞には面白い特徴があります。

ベージュ細胞には白色脂肪細胞という名前もついています。これは白色脂肪細胞が変化してベージュ細胞となる為、白色という名前がつけられています。

白色脂肪細胞は人間には多く備わっている脂肪細胞ですので、誰でもベージュ細胞を造れる環境下にあるのです。

えっ!早く造りたい!ってなっていますよね。

大丈夫です!その辺はきっちり京都大学様が研究され、解明されています。

研究の結果導き出された答えは「EPA・DHA」を摂取する事で白色脂肪細胞がベージュ細胞に変わり易いと発表されています。

そして白色脂肪細胞からベージュ細胞に変性するメカニズムも解明されています。

ややこしいんですが、ダイエットにする上では避けては通れない情報なのでご説明させて頂きます。

EPA・DHAを摂取する事で交感神経が刺激され、アドレナリンが分泌される。分泌されたアドレナリンによる作用でUCP1が白色脂肪細胞内に出現しベージュ細胞へと変性する。

つまり魚油に代表されるEPA・DHA(オメガ3脂肪酸)を摂取すれば白色脂肪細胞がベージュ細胞に変わりましたよ。と京都大学の実験では発表されている訳です。

人体に何かと好影響を及ぼすオメガ3脂肪酸。オメガ3脂肪酸を摂取すると脂肪が減るとか、痩せますよとTVで研究者が発言している姿をよく見かけますが、オメガ3脂肪酸を摂取して痩せる本当の理由は京都大学の発表した事なのかもしれませんね。

オメガ3脂肪酸はダイエットに何故もてはやさせるのかは、「痩せる仕組み編」で詳しく解説させて頂きますのでご期待ください。

ダイエットと脂肪細胞の関係には、増えて困る脂肪細胞(白色脂肪細胞)から、まさかの燃焼系脂肪細胞(ベージュ細胞)が出現するという奇想天外な展開は、お楽しみ頂けたでしょうか??

ダイエットを応援するオメガ3脂肪酸、摂取するならオメガ3脂肪酸の質にこだわると良い事あるかもしれませんね🎵

 

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